37．悲劇的としか言えない

今でこそ、戦争の漫画にフツーに萌えるし戦争映画も平常心で見れるけど、私何故か高校入学する以前は、戦争のせの字を聞くのもイヤという、なかなか繊細な子供だったのね。
とにかく嫌いで、戦争映画見るぐらいなら、死霊のはらわた（映画ね）を暗い部屋で一人きりで見る方がましというくらいダメだった。それが高校入学くらいから、ころっと平気になりました。人生七不思議の一つ。

そんな、嫌いになった理由の一つに、太平洋戦争中のとある特攻の話が、相当根ざしてると思われます。
TVで見たんだと思うんだけど、あまりにアレだったので、忘れられないんですわ。

特攻というと、神風とか回天とかがメジャー所ですが、伏龍って特攻があったの知ってますか？多分特攻だと思う・・・特殊な攻撃だから。今となっては曖昧でゴメン。

伏龍とは、単独で海に潜り（ウエットスーツと簡易ボンベみたいなの装備で）竿の先に付いてる機雷で、敵潜を直接つっ突く戦術で、当然至近距離で爆発するので、つっ突いた方もただでは済まない戦術ですよ。
で！上手い事つっ突けて、爆死するならまだ話が早いのだけど、この伏龍。とんでもない所に伏兵が居るんです！そこで私は涙したっての。
伏龍隊員として海に出る時、とある特殊なボンベを背負って海に入るんですが、このボンベ、酸素ボンベとかじゃなくて中に薬品が入ってて、それで排出された二酸化炭素を浄化？してまた吸えるようにする循環型のボンベだった。
循環型なんて凄いじゃん！とか思っちゃいけないよ。ボンベの中には「苛性ソーダ」という劇薬が入ってますのよ！石けんとか作るアレよ。んで、その苛性ソーダって水に溶けやすい上に、化学反応で高温になるそうな・・・。そしてボンベの板はとてつもなく薄い・・・。
もし潜水中に岩やらにぶつけて穴でも開けようものなら、速攻化学反応を起こして高温の海水が隊員の頭部に直撃するワケです・・・。
只でさえ出撃すれば戦死するのに、この仕打ちはあまりにもアレじゃないかとマジに涙が出たよ。
今思い出しても、何であの番組最後まで見ちゃったかな〜。と思います。当時の繊細でカワイイ（カワいくねぇ・・・）私は、暫く夢見が悪かったですよ。ホントですよ。

こんな経緯があったわけです・・・でも、本当に嫌いになった理由は、ウチの兄上に責任があると思うんだ！！！イタイケな妹に、無言で色々見せたのはあの男だからなーーー！！！
・・・・と、今更愚痴って見た所でね・・・空しいよね・・・。

今では、兄上と戦中の艦隊と零戦の話で盛り上がったりもしてます。（昔の仕打ちはすぐ忘れる